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収入対策×家族信託 家族の想いを叶える相続

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ケーススタディ4:財産承継対策

ケーススタディ4:財産承継対策

財産を自分の直系血族に相続させたい。

課題・背景

複数の収益不動産を所有する大地主のUさん(79歳)。U家では代々家督相続の形をとっており、Uさんもしきたりにならって長男に相続させる意向があります。ただ、長男の家庭には子どもおらず、長男が相続した場合、長男夫妻の死後は、長男の妻の家系に資産が流れていきます。Uさんは、先祖から預かった財産が他家のものになるのは避けたいと考えています。

要点

  • 長男夫妻はすでに40代半ばに差し掛かり、今後も子どもは望めそうにない。
  • 次男には二人の子どもがいるので、将来的には次男の長男(孫)に資産を承継させたい。
  • 遺言により、財産の承継先を指定できるのは一代限り。長男の妻が誰に財産を継承するかを、Uさんが法的に縛ることはできない。
現状
現状
このまま対処しなかった場合
このまま対処しなかった場合

家族信託を使った解決方法

目的 先祖代々の不動産を次世代に引き継がせたい
委託者 父親(Uさん)
受託者 長男
受益者 父親【設定時】→第2受益者 長男→第3受益者 長男妻→第4受益者 次男の長男
信託財産 自宅/収益不動産3棟/現金5,000万円

Uさんは、長男夫妻に相続する不動産を、家族信託を使ってゆくゆくは次男の家系に遺していくことを選びました。現在は元気なUさんですが、将来もし認知症になってしまっても、この信託契約により、代々引き継いできた資産を直系血族に引き継いでいくことができます。

家族信託を活用した場合
家族信託を活用した場合

ポイント解説

財産の承継先を一代のみならず、二代目以降も決められるのは家族信託ならではのメリットです。今回のケースは、法定相続に捉われない柔軟な資産継承をできる、家族信託らしさが表れたものといえるでしょう。相続発生時には受益権の変更手続きだけですみ、遺産分割協議の必要性もありません。

Uさんのような資産家ではなくても、こうした問題は一般家庭にも十分起こり得ます。財産の承継について「○○には遺したいが、○○には遺したくない」など希望が明確にあるのであれば、家族信託を検討してみてください。